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グルーヴ探偵ろな~眠れる森編~ 第十傷 「森ガール(ex マンバ)の女、宮崎そらの依頼 その3」

2010.05.23 Sun
■□ハードボイルド探偵小説~グルーヴ探偵ろな!~■□

※これは小説です!



俺はグルーヴ探偵ろな、傷だらけさ

もろもろの作業が立て込んでしまって、約一ヶ月ぶりの更新となってしまった~、さーせん

今回から登場人物紹介っぽい物をつけてみることにする


~登場人物~

ろな - ハイサークルタウンに事務所を構える傷だらけの探偵、いつもグルーヴというロマンを探している、泣きながら…。

木村よな - 傷だらけの探偵事務所でバイトしている、元フィギュアスケーター(っぽい感じ)の女子  
              スケート以外にも様々な特技を持っており、グルーヴ探偵社でバイトしている理由がイマイチ解らない

宮崎そら - 木村よなの友達で、元マンバの森ガール。よなに人探しの依頼を持ちかける今回のストーリーの主人公

宮崎みはぐ - 宮崎そらの姉で、伝説的ギャルサー「スーパープリティ」、通称スープリの創始者で初代代表のカリスマ的マンバ。三年前、突然アメリカへ渡ってしまったが、本当にアメリカに渡ったのかは不明。 

林田守 - 宮崎そらが探している、元センターGUYの森ボーイ。みはぐ同様、突然消息不明となってしまったが、どうも現在はハイサークルタウンでキコリ系GSバンドをやっているくさい



今回は画像も無しで活字のみ、うんざりするかも…


とりあえず俺に仕事をくれ~


それでは久々、第十傷スタート



~イーストストリート 森のカフェ「蜂船」~


私でもちょっと屈まないと入れない位、小さな入口のドアを開けると、美味しそうな甘い匂いがしてくる

ちょうど、ラズベリーとクリームチーズの焼きプディングが出来上がったみたい

そらちゃんが来たら一緒に食べよっと

ここはイーストストリートの森カフェ「蜂船」、そして私は木村よな、女探偵かも…。


私がいつも座る窓際の席にはすでに先客が…

しょうがない、今日は二番目に好きな鹿の席(象より大きな鹿の絵が描いてある壁極の席)にしよう

宮崎そらちゃんは、私がハイサークルタウンに越してきて最初に出来たお友達
御用達の北欧雑貨屋「ノンノン」であまりにかわいかったので思わず口説いてしまったのがきっかけで仲良くなった極自然体の女子だ

彼女の発するマイナスイオンは、あの傷だらけのおっさん探偵のせいで酸化した私の精神を中和し、ナチュラルな私に戻してくれる

私が爛れた探偵事務所勤務に耐えられるのは、彼女と過ごす時間があるからと言っても過言では無い位、今の私にとって彼女は重要な存在だ

今日は何か相談事があるみたいだけどなんだろ?
相談なんて初めてだ、ちょっと緊張する…。

私が緊張するなんて、極めて珍しい事
フィギュアスケートのリンクに立ってた時だって私は緊張した事などなかった
しかも今感じてる緊張感は、高揚するようなポジティブなそれとは異なる
なんとなく漠然とした不安に駆られる類の不気味な緊張感なのであった


~宮崎そら、「蜂船」に向かう道すがら~

三年前の夏、誰に相談する事もせず突然スープリを解散し、マンバをやめた私

あの男の所為…

陽だまりの様な笑顔に浄化されていく心

誰よりもドス黒かった私のメイクも、みはぐに対して抱いていたどうしようもなく複雑な気持ちさえも、すっかり洗い流してくれそうな清らかな波動

あぁ、宇田川町のカフェ…

渋谷のジャングルを去るのと引き換えに私が手に入れた恋は私にとって初めての真心だった

それなのにあいつは…

林田守が姿を消したのはそれから直ぐの事であった

また会おうと交わした約束も果たされる事無く、サヨナラの言葉も無く、煙の様にあいつはどこかへ消えてしまった

みはぐだけでなく林田守までも私から去ってゆく

自己の確認、実現上で必要不可欠であった二人を失った私は、ただひたすらうろうろ歩き続けるだけであった

何処の道ともなく、いや道なのかどうかすら判らない暗黒をただひたすら…


とうのいて行く意識の中、私は醜い腐臭を放ちながらどろどろと溶けていくもうひとりの自分をみつける
その傍らには呆然とたたずむ、更にもうひとりの自分(いや、みはぐ?)

これはうつせみではない

私の影なのか…

それとも、みはぐの幻なのか…

そもそも、人間なのか…

拡がる混乱の中、私の幻影らしきものは混沌に飲み込まれ、未分化してゆく、やがて…。

あぁ、もうよそう…

よなちゃんに会う前にあそこに堕ちて行ってしまってはまずい

林田の失踪について考え始めると必ず、この恐ろしい幻覚世界に引きずられ堕ちてしまう

そして数時間後(いや数日?)、陰欝な鈍い耳鳴りと共に我に帰る私には、決まって激しい疲労と、まるで拷問から解放された様な空々しく野蛮なカタルシスが残っているだけで何ひとつ思い出せないのであった。

決して思い出す事が出来ないあの頃の事…。


だけど、もう少しで思い出せそうな気がしてる

あのキコリバンドのメンバーが林田守であったらなら

奴と向き合う事が出来たなら

きっと思い出せる、あの頃、何があったのか…

みはぐは何故、林田は何故いなくなったのか…

そして私は一体…。

~午後三時「蜂船」にて~

おだんご頭にすっぴんメイクでそらちゃんが現れたのは、待ち合わせ時間丁度の午後3時

私の不安とは裏腹に、今日もそらちゃんはいつものマイナスイオン全開の笑顔で「ドスン」と硬い木の椅子に腰掛けた
彼女はいつも「ドスン」と音を立てて腰掛ける、その仕草がなんとも可愛くって好きなのだ

いつものそらちゃんでよかった!!

ちょっと安心して、私たちは取り留めの無い雑談を始める

大好きなクリームソーダとコーラフロートをたのみ、もう半分近くまで飲んでしまったが
そらちゃんは中々、例の相談の話をしてこない…

もどかしく思いながらもこちらからは切り出せないでいると、それを察したのか彼女の表情がすっと変わった…。


こんな顔する彼女を見るのは初めてだ

私に再びあの不安な緊張が押し寄せてくる
「私に相談なんてしないで」とさえ思う位、震える膝頭を抑えるのに必死だった


 あの、相談の話なんだけど…あの、まぁ、あのそんな大した話じゃないんだけど…
よなちゃんは探偵事務所でバイトしてるんだよね…あの実は探して欲しい人がいるんだけど…。てゆ~か何者か確かめて欲しいっていうか… 



私達はクリームソーダとコーラフロートだけで二時間程話して蜂船を後にした

結局、楽しみにしていた焼きたてのプディングは食べなかった


ある人物を確認して欲しい…

平たく言うとそれだけなのだが…

まるで別人の面持ちで話す彼女のとにかく圧倒的な緊張感は、私が知っているそらちゃん以外に、彼女の中には誰か(何か)がいる事を感じさせるのに十分であった

そして、彼女が数年前までマンバと呼ばれるギャルの間でカリスマ的な存在だったという、なんとも信じ難い過去も初めて聞かされた… 

彼女が口にした男の名前「林田守」

渋谷のセンター街で知り合ったセンターガイとかいう輩の一人だったらしいが、
突然姿を消してしまったそうだ…(彼女の口ぶりからは気がついた時には居なくなっていた的なニュアンスも)

とても大事な人みたいだけど

恋人なのか?
兄弟なのか?

はっきり明言する事はなく、ただ「私をグルーブさせる波動を持つ唯一の男、どうしても会わなくてはいけない」とだけ…

とにかく何か深い事情がある事は確かだ。


雑貨とカメラと散歩が好きな、極自然体女子…
私が知っている彼女はただそれだけだった

私が見ている宮崎そらというのは、曇り空の夜に見た三日月に過ぎない

太陽の光を全面に浴びた時、見えてくる本当の彼女は…

宮崎そら、一体何者なのだろう


■次回予告

私は木村よな、女探偵かも…
 
元マンバの森ガール、宮崎そらちゃんから依頼を受けたキコリ系バンド?の調査をおっさんには内緒で行う事にした私
バンドの事なら事務所の下のレトロ喫茶「蒼林檎」で聞いてみよう
あそこは、サブカルチャーのアイコン的カフェだから、何か情報が得られるかも…

次回、グルーヴ探偵ろな 第十一傷 「グルーヴ女探偵よな? 森ボーイによるキコリ系GSバンド ザ・ブラームス登場!」 にご期待!的な・・・





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Theme:自作連載小説 | Genre:小説・文学 |
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