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非行少女ヨーコ~不良少女魔子<非行少女ヨーコ、つか、紛らわしくね~

2009.12.13 Sun
不条理と退廃とジャズ

都会の喧騒の中、非行少女の反抗的幻想は

薬の世界に飲み込まれて行く・・・

「非行少女ヨーコ 66年 東映」
thcd-5002.jpg


降旗康男監督の第一作目に当たる本作は、意欲的で苦酸っぱいグルーヴに満ちた和製ヌーヴェルバーグであり、和製モッドムーヴィーである


渡辺貞夫(as)、日野晧正(tp)、原田政長(b)、富樫雅彦(ds)、八木正生(p)による演奏シーンがタイトルバックに流れる和ジャズ史においても貴重なオープニングシーンは邦画のオープニングのなかでもぶっち切りにグルーヴィで洗練されたメガトン級のかっこよさ!

緊張感あふれるグルーヴィなハードバップとともに、スクリーンに映し出される緑魔子のアップ

傷だらけの瞳

扇情的な悪魔の口元はしきりに何かを繰り返ししゃべっているが

何をしゃべっているかは解らない

映画館で見たら、さぞ凄いんだろうな・・・


実話に基づいている作品らしく、大仰な演出は控えめでリアリティを感じさせる作風だ

この映画のテーマは田舎者の劣等感

その劣等感を若者の青春群像劇に投影し、幻想に対する失望と反抗を象徴的に描いた

後半のジャズクラブでの乱チキ騒動のワンシーンで「田舎者の星」寺山修司が登場し

「こんな連中は朝早く起きてラジオ体操でもしろ」って言ってた(笑)


緑魔子演じるヨーコは田舎から出てきた卑屈な不良娘、都会に自由と幻想を抱いている

彼女の飛び込んだ世界は都会育ちの金持ち不良がジャズと薬に興じる世界(六本木族みたいな感じ?)

洗練された都会の不良達に憧れと劣等感を感じながら、ジャズと薬にまみれ、理由なき反抗を繰り返すヨーコ

ラディカルなフリージャズにより増幅されたネガティヴ感情の反動は、主張も無く社会に迎合して行く都会の若者達の、希薄なグルーヴに対するヨーコの卑屈に満ちた青春の葛藤とともに、たびたび映し出されるジャズクラブでの退廃的なラリラリシーンの中で爆発する


■和製ヌーヴェルバーグとして

降旗康男監督は、いわゆる日本ヌーヴェルバーグの人間ではないが、アンチヒーロー、アンチクライマックス
エンタテイメント性を廃したストイックな手法、モノクロを活かした色彩とアングルは非東映的でユニークだ。
フランス・ヌーヴェルバーグの原点ともいわれる、中平康監督の大傑作「狂った果実」と同様、
テーマが「無軌道な傷だらけの青春」である点も重要

東大の仏文出身のせいか、やたら「おフランス」的なところは賛否両論あると思うが(変態紳士役で岡田英次が出てるのも)、鬱陶しい実存主義者気取りの若者とか出てこないので個人的には好感が持てる
ただ、結末が無意味な旅立ちになっている点がちょっと残念・・・

フランス・ヌーヴェルバーグかぶれの拙作だと言う評価を下すヌーヴェルバーグかぶれの意見はおいといて、和製ヌーヴェルバーグとして十分成立していると思う

緑魔子はこの映画に限った事ではなく、決して華のある女優では無い、この映画ではチョイ役の大原麗子の方が断然キュートだ

増村監督の「盲獣」でこそ魅力を発揮していたものの、やはり暗黒な作品の中での退廃的魅力であった

緑魔子の魅力は健全な女性美では無く、傷だらけの退廃美、彼女の華は悪の華なのだ

彼女自身がヌーヴェルバーグ的であり、そんな点が現代のサブカルチャー女子からカッコいい女として支持される所以であろう。

若かりし頃の名優が脇を固めるキャストも、名演技というより自然体な感じだ
オカマを演じる石橋蓮司を初め、大原麗子にしても、拙い新人の谷隼人にしてもおっさん的には好感がもてる、台詞は即興だったりするのかも・・・

おっさん、お気に入りのシーンはインポの若者、谷隼人と緑魔子の激しい濡れ場かな
vlcsnap-2009-12-13-14h54m04s25.jpg

なかなかおっ立たない谷隼人が薬を飲んで頑張るものの、結局おっ立たず泣き出してしまう・・・

その間、完全に無音


■和製モッドムーヴィとして

この映画において何よりも重要なのが音楽、モダンジャズとフリージャズが全編にわたって流れている。

60年代半ば以降の邦画(和モノ)における音楽シーンというと多くはGOGO喫茶におけるサイケかラウンジミュージックになるのだが、この映画ではジャズクラブにおけるモダンジャズである(まだサイケ時代に突入していないというのもあるが)

「ジャズってラリる」若者達の姿はまさにモダーン

冒頭に述べた通り、音楽は八木正生のクインテット

若い先鋭的ジャズメンの熱っぽいモダンジャズ及びフリージャズは否応なしにこの映画をグルーヴさせる

もう少し具体的に書くと、クラブのシーンでは当時ジャズ喫茶で流行っていた様な、
ホレス・シルヴァーやアート・ブレイキーのジャズメッセンジャーズ系ハードバップとソウルジャズ、劇中ではフリージャズ

青春の自由や若さのグルーヴを担うのがモダンジャズなら、フリージャズが担うのは田舎者の劣等感がもたらす反動のグルーヴだ

サントラも出てる~

シネジャズ-和製ヌーヴェルヴァーグとジャズ


ファッションにおいてもミニマルでモダーンな衣装が印象的

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煙たいクラブで踊り狂う大原麗子


邦画の中でも極めてスタイリッシュなこの作品、60年代に興味がある人で、まだ観てない人は是非観て欲しい

邦画が苦手な方もどうぞ!!
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Theme:日本映画 | Genre:映画 |
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