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グルーヴ探偵ろな~眠れる森編~ 第十四傷「宮崎みはぐの真実?」

2010.07.18 Sun
~ハードボイルド探偵小説~グルーヴ探偵ろな!~


※これは小説です!

ついでに、この作品はフィクションなんで、実在する人物、団体とは基本的に関係無いっぽい感じです…


俺はグルーヴ探偵ろな、傷だらけさ

もういい加減、グダグダになってきた感も否めない「眠れる森編」

今回が本当に最後です!!

この期に及んで、圧倒的なテキスト量…

さ~せん


とりあえず俺に仕事をくれ~


それでは、第十四傷スタート!!


大事な話がある…


探偵のおっさんに急に呼び出されたのは、宮崎そらの依頼を受けた三日後の事だった

毎日、執拗に誘う「蒼林檎」の場合とはまるで違うおっさんの口調に戸惑い

まさか、私の事…

などと余計な想像に照れながらも、今回は何かのっぴきならぬ事情を感じざるをえなかった

呼ばれた先の古びた喫茶店に入ると、エンジ色のニットタイを几帳面にきっちり絞めた探偵のおっさん
その隣にもう一人、フレッドペリーのポロを着た小綺麗な青年が座っている

あの木こりバンドの男…

林田守であった

私がテーブルにつくや、おっさんが私の斜め右辺りに視線をやりながら林田の紹介を始めた

こちらモリー、知ってると思うが林田守君だ

林田が丁寧な口調で挨拶する、正直、ちょっと私好みのイケメンかも…

初めまして林田守です、いつもみはぐが、いや、そらがお世話になっております…

みはぐ?

聞き間違えか?

いや、聞き間違える様な状況でも状態でもない…

はっきりと「みはぐ」という言葉が聞こえた

おっさんと林田守が何故一緒に?

みはぐってどういう事?

諸々の理解出来ない状況に、ろくに挨拶も返せずキョトンとしていると、おっさんが「無理も無い」といった表情で口を開いた


あなたが宮崎そらと名乗る女子の依頼で内密に動き出してるのは知っている
首を突っ込む様な厚かましい真似をして済まないと思っているが、今回はちょっと…難しい事情がね…
後はモリーの話を聞いた方が早いから宜しく…



林田はアイスコーヒーを口に含むと、中音域の張った魅力的なトーンで、その難しい事情とやらを話し始めた

「 僕と彼女は幼なじみで、数年前からは恋人関係にあります

僕が大学院で精神分析学と心理学の研究をしている事もあって

近年では彼女の精神カウンセラーとして立場も加わりました

もうお察しかと思いますが、あの娘は「宮崎そら」ではありません「宮崎みはぐ」といいます

みはぐは多重人格障害者なんです

宮崎そらというのはみはぐの双子の妹で一年前に亡くなりました

みはぐの中にそらの人格が現れ始めたのはそれがきっかけです

やがて、みはぐの記憶の多くは奥深く封印されてしまい、最も近くに居た僕の事すら認識出来ない状態に陥ってしまいました

僕は彼女の中にみはぐを取り戻そうと、彼女のカウンセリングを始めたんです

同時に彼女の境遇についても調査してみようと思い立ちました

幼なじみではありましたが、彼女の家庭環境はとても複雑で、当時から子供ながらに空気を読んであまりその辺には触れない様にしてきましたので殆ど知らなかったんです

双子の妹が居る事もそらが現れるまで知りませんでした

父親がいなくて母と二人暮らしでしたが、その点を除けば小学生の頃までは表面上、特に問題が浮上してくる事は無かったのですが

丁度、中学にあがる頃から学校にも殆ど来なくなって、時には母親もろとも失踪してしまったりと、ただならぬ状態がみられる様になって来ました

それでもその頃の彼女は懸命に自我を保って、何とか高校卒業するまでは表面上は元気でいたんです

しかし卒業した翌年、父親と暮らしていた(と聞いていますが…)双子の妹、そらが何らかの理由で父元を離れて、こちらで一緒に暮らす様になったんです

みはぐとそらは物心のつく前に、またこれも何らかの理由で別れて暮らす事になってしまった様で彼女にはそらと一緒に暮らしていた記憶は全くありませんでした

「何らかの理由…」という表現が続いてしまいましたが、結局僕はみはぐの境遇については殆ど何もわからなかったという事です

というか、探ってはいけない様な気がしたというか…

いや、すみません…、とにかくわからなかったんです


自然が好きで牧歌的なみはぐに対し、そらは明らかに異形を呈していました

奇抜な黒塗りメイクで渋谷センター街を闊歩する様なコギャル、所謂マンバだったんです

自由奔放で価値観の違うそらに対しみはぐは嫌悪感を抱いている様で、二人が仲良くする事は有りませんでしたので僕もそらとは挨拶をする程度の関係でしか有りませんでした

ところがある日、珍しくみはぐが泥酔して、泣きながら、そらについての事をとても漠然としてはいましたが話始めたんです

コンプレックス、誤解、憧れ、不安…

正直、脈絡の無い泥酔状態での吐露だったので理解は不能でしたがそらに対しての特別な感情をみはぐが持っているのは明らかでした

更に印象的だったのは次の日の朝

酔いの醒めたみはぐの表情でした

幼なじみで恋人という最も身近な存在であるはずの僕が今まで一度も見た事の無い表情…

しきりにそらについて何か話してないかを確認してきました


その数日後です、そらが亡くなったのは…

結局、まともなコミュニケーションをとる機会も無いまま、彼女は逝ってしまいましたが

弔問の時に見たそらの顔がもう、みはぐそのものだったのに驚きました

当然、双子なのでそっくりなのは当たり前なのですが、そんなレベルの話では無い、もうみはぐそのものだったんです!


それからみはぐの崩壊が始まりました…

得体の知れない無数の人格が現れ出し、みはぐという存在はどんどん希薄になってしまいました

日常生活がまともに送れなくなったみはぐを僕は大学病院の精神科に入院させて治療を試みました

やがて無数の人格は一つの人格に統合されたのですが、それは宮崎みはぐでは無く宮崎そらという人格でした

入院中、僕も含めて色々な先生に見てもらったのですが、皆の見解は謎

おそらく、二人は双子の中でも特に共振性の強いタイプでそのことに起因する可能性が高いという所までしか判りませんでした

本来ならば人格形成の上で一緒に成長するのが望ましかった二人が、不幸にも別の境遇で全く違う性格の人物に成長してしまい、個性化の過程を共有出来ないまま突然の再会

長年離れ離れだった同一の遺伝子が急激に共振し始め、それに精神がついて行けなくなったのか…

更に突然そらが死んでしまうという悲劇は、精神を崩壊させるのに十分だったのかも知れません

そしてみはぐの中にあったそらに対する様々な意識、無意識が人格を形成し始め乗っ取られてしまったのかもしれません


最近は、相変わらず僕の事は認識してくれませんが、日常生活も営めるほど回復してきたので退院させて様子を見ていたところなんです

リハビリの一環として、僕の姉がやっている雑貨屋を時々、手伝ったりさせていました

よなさんと出会ったのはその時ですよね

よくあなたの事を話してくれますよ…

あなたと会ってから変わって来たんです、僕をほんの短い間ですが認識できる様な、要するにみはぐの人格が姿を見せ始めたんです、これは大分いい兆候ですよ

よなさんと言う友達が出来て、だいぶリラックス出来る様になったのでしょうね

うまくいけば、近いうちにみはぐは自己回復出来るかもしれない

ちなみにみはぐはあなたにどんな事を話していましたか?
 」


林田は五本目のショッポをもみ消しながらこちらに目を向ける

私は宮崎みはぐ、いや宮崎そらについて知っている事を全て話した


「 え~、そんな事いってたんですか~

僕はセンターガイなんて知らないですし、みはぐもマンバじゃないですよ~

そうですか…

それでもってよなさん、今日呼び出したのは他でも無い、みはぐについてお願いがあるのです

みはぐに僕を探すよう頼まれたようですが、僕と会った事も彼女がみはぐである事も絶対に伝えないで下さい、バンドのURLを教える程度に留めておいて下さい

彼女は自力で自らを回復しないといけないんです

確証は無いのですが、そうしないとみはぐの人格は足を踏み外して、また深い無意識の中に沈んでしまうかもしれないんです

最近の兆候からみて、今が最も重要な時なんですよ

どうか宜しくお願いします…
 」


林田は六本目のショッポをもみ消すと深々と頭を下げた


短い沈黙の後、自分も何かしゃべらないといけないと思ったのだろうか、探偵のおっさんが口を開く

「 探偵なんて商売は人を幸せに出来るような商売ぢゃない

真実が必ず正義だなんて事は有り得ないんだ

真実を明らかにする事によって人を傷だらけにしてしまう事もあるし

自分自身が傷だらけになってしまう事だって大いにありうる

宮崎そらは自分の意志で「みはぐ」に戻らないといけない

どんな刺激がきっかけで彼女がまた崩壊し、狂気の沙汰に陥ってしまうやも判らないんだ

自分のとった行動で、図らずも自分の友人が壊れて行ってしまう

そんな思いをあなたにさせてはいけないんだよ、俺は…

俺はグルーヴしない真実を探したりは決してしないグルーヴ探偵だからね…
 」


私は何なのだろう…

林田の話し振りだと私が彼を探したりせずともいずれ向こうから私の方に接触してきたような気がするし

彼の話の内容にも気になる点が幾つかある

林田が深く話そうとしなかった彼女の境遇はもとより、みはぐは母親と暮らしていたはずなのに、母親の存在がひどく希薄である事…

やはり難しい事情なのか…


横で探偵のおっさんが、何やら感動的な探偵美学を語っているが、私はどうも釈然としない林田の話の事で頭が一杯だった


~ 某月某日 みはぐと待ち合わせ 「蜂船」にて~

「 はぐ、お疲れ~ 」

私と彼女の関係は続いている

彼女は相変わらず、極自然体でマイナスイオン全開女子だ

宮崎そらという私の友達は、宮崎みはぐという新しい?名前にとって変わられただけであった

彼女がみはぐという人格を取り戻した事によって今回の件は終わりのはずなのだが、私がそらに感じた言いようの無い緊張感は未だ解消されてはいない…

何かもっと別の大きな問題が横たわっている様な…

結局、あの出来事は何だったのだろうか?

今、考えた所でどうせ解らないし、とりあえず今回の件は片付いたから

ま、いいか~

何か起こったら、そんときまた考えよう、出番も増える事だし~



眠れる森編 (完)


【追記】

どうも探偵のろなです

チェリー(木村よな)は知らない話だが、モリー(林田守)によると宮崎みはぐはギターが弾けるらしい

最後の最後でまさかの新設定登場!!

さ~せん…


次回予告

どうも、探偵じゃなくて、作者の方のろなです

ようやく初めての大規模ストーリー展開「眠れる森」を完結させました

そこで次回はこの試みを振り返って、ここでやりたかった事、浮き彫りになった問題点等、作者を中心に素敵なゲスト?も交えて反省会をしようと思います


次回、グルーヴ探偵ろな 第十五傷「総括 眠れる森 反省会 泣きながら…」にご期待!的な・・・
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Theme:自作連載小説 | Genre:小説・文学 |
Category:グルーヴ探偵ろな | Comment(4) | Trackback(0) | top↑ |
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no subject

おつかれさまでした!
意外な展開でしたよ!
これからも楽しみですね!
- | バニー鈴木 | URL | 2010.07.19(Mon) 09:43:02 | [EDIT] | top↑ |

no subject

いや~有難うございます
大分リリーステンポが遅くなってしまって、肝心のグルーヴが随分と損なわれてしまいましタゲマ~

今後はまた新しい企画を考えつつ次回のストーリー展開を検討したいと思います
- | ろな | URL | 2010.07.19(Mon) 11:34:01 | [EDIT] | top↑ |

no subject

お疲れ様でした~
前半はかなりオモロ激しい感じだったのが、すっと静かでディープな感じに収束していって確かに意外な展開でした。たのしませてもらいましたよ~小説の反省会ってのも面白そうなので引き続きもろもろ楽しみにしています。
- | モス子 | URL | 2010.07.20(Tue) 12:26:26 | [EDIT] | top↑ |

no subject

有難う御座います

やっぱブログで小説書くのは難しいね~
眠れる森編を通しで読んでみたけど、小説として考えるとやっぱり内容薄いなぁ…
テキスト量が多くなってくると、どうしても笑いで乗り切ろうとしてしまう
ま、仕方ないんだけど
- | ろな | URL | 2010.07.21(Wed) 01:05:49 | [EDIT] | top↑ |

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